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情報交換会より⑧ 失敗ではない。ただ損しただけだから。社会に対する月謝。望月会長より。



仏壇市場も厳しくなっている。祈りそのものに対する意識よりも仏壇、墓石といったものや作法に対する意識が希薄になっているという話を聞いた。どういう風に石をを使っていただくかという事を小売店だけでなく業界全体で考えるべきではないか。



福島の業者さんを回って思うことは、墓石の小売りは厳しい、また5年後に景況が良くなることも望めない。何をするべきか具体的にはわからないが、先ほどの時代の流れ方に対する何通りかの対応を事前に考えておく必要はあると思う。



10年後に石屋をやめた場合、3500切ぐらい原石を在庫しておけば、と思ったことがある。それを最悪のケースと考えておけばやっていけるのではないかと思っている。



若い人たちがいろんな考えを持っており、皆さん正しい。何かその中で考えていることを一つでも実行してみてもらいたい。何でもよいのでやれば何か進歩があるのではないか。
自分は「何があっても自分は大丈夫だ」という気持ちを前提にやることを考えてきた。自分もまだ行けると思っているが、今年も1年神様、仏様に生かしていただいて、やりたいと思ったことをまずやってみる。考えていることは10年先も20年先も考えるが生きているかどうかわからないので、まず一歩歩いてみようと思っている。特に若い30代、40代の人は何かに挑戦していただき、上手くいかなくても経験だと思ってほしい。失敗だとは思わないこと。ただ損しただけだから。私もたくさん損してきたが、失敗という言葉は使わない。それは社会、石材業界に対する月謝。これからも月謝を払うが、是非若い人たちは自分の目標に向かって一歩一歩すすんでもらいたい。結果はおのずとついてくると思う。






  


2017年03月25日 Posted by 福太郎 at 18:32Comments(0)その他

情報交換会より⑦ まだまだチャンスは眠っている。



震災の後の話だが、五年前は家族葬はほぼ皆無だったが徐々に増えてきて今では3割ぐらい。葬儀の業界も常に変わっている。お墓の業界に入ってあいさつ回りをしてみてもなかなか先のことが見えない人が多い。まずは今を頑張っている。



なかなか先が見えない時代で厳しいことを挙げていけばいくらでも話が出て着るような状況ではあるが、小売店からみれば、亡くなる人は増え、追加戒名彫り、またそれに伴ってリフォームなどの需要が見込めるかも、というところがある。まだまだ現場を取材するとできていないと思えるところもあれば、ヒントもあるかなとも思っている。既存のお客様に忘れられないため、また見込み客開拓のため、などの狙いでニューズレターを出している石材店があるが、滋賀県のある石材店はお盆とお正月に折り込みチラシとうかたちでニューズレターを配っているが、お盆についての話題の時に感銘を受けたお客様がおり、その方はその記事により改めてお墓を作ろうと思ったそうだ。そういった(情報発信の)チャンスをつくっていければまだまだ可能性は広がるのではないか。また近くに喫茶店に砂利を提供したら、その喫茶店のお客さんから喫茶店のマスター経由で2か月に1回ぐらい砂利の注文が入り、またそこから石垣の工事につながったとか。石材店の現場に行くとまだまだチャンスはある。日本石材工業新聞としてはそのような話題を中心に今後取り上げていきたい。それが取材スタンス。その先には明るい未来が待っているのではないかと思っている。








  


2017年03月22日 Posted by 福太郎 at 23:48Comments(0)その他

情報交換会より⑥:「業界の未来」と、「どうやったら自分、業界の付加価値を出せるのか」



「将来に向かって何をすべきか」
石産協では「シナリオプランニング」ということで10年後の石材業の未来についてプロジェクトを組んで話を進めている。決して予測ではなくシナリオ。例えば少子高齢化。例えば墓地埋葬法が厳しくなった時、ゆるくなった時。10年後の日本の経済などははわからないが色んな要素を考えた中である程度予測できるもの、そうでないもの、それぞれに分析している。またそういった変化に対する具体的な対応をいつもいつも考え、そうなったときにすぐ手を打てるようにしておく。6月の総会では絵としてわかるものを発表できるようまとめていく。

10年前を振り返ると、ほんのちょっと前。リーマンショックの前の年だが大体の人は特に何もしていなかった。
石材用のダイヤモンド工具、最盛期、20数年前は250億円。今は20億を切っている。こういったこともあるということをいつも社長室の前に貼って10年後に備えるよう心がける。

「どうやったら業界の付加価値を出せるか。」
たとえばの話だが、ヴェローナの国際石材展示会によく出展している良い大理石製品をつくっている会社は別に安いわけではないが忙しい。付加価値を作ることができている。
アップルストアの床は必ずイタリアのある会社のグレーの大理石の床が使われている。壁材は日本の決まった会社に指定されている。アップルの非常に厳しい基準にこたえる品質を提供している。結構高い金額で納めているがこれも付加価値。

「未来への見方」と「自分たちはどこに活路を見出してゆくのか。自分たちの業界をどうできるか。」といったことを考えていくようなことをまとめている。



シナリオプランニングの合宿に参加して良かった。
緊急性のない、未来における重要なことを考えるということがなかなかできないので、それをゆっくり考えることができ、大変良かった。
「石の付加価値が上がっていくかどうか」「地方分権化が進んでいくか、東京一極集中が進むか」
自分のグループで出た一つの案は多角化だった。採石場の後にチョウザメを養殖する。近所の空き工場で天候に左右されない野菜の栽培工場をするなど。
決して暗い未来ばかりではない。
今後もこの企画は続くようなので是非参加されてみてはいかがでしょうか。



  


2017年03月22日 Posted by 福太郎 at 00:55Comments(0)その他

情報交換会より⑤:中国の工場の粉じん、騒音の問題が顕在化。





中国の工場の中では機会をはずすなど廃業の方向に向かっているところがある。また中国の商社から日本の石材業者へ入ってくるダイレクトメールはファックス、メールともにある。価格が入っているため市場の相場がわかりにくくなり混乱する。そういった状況が四国のほうでもある。



中国の工場における労働環境(鳴本社長より)
2005年から工場をやっているが、中国でモノづくりをして利益を出していくのは非常に難しい。ほぼ不可能。現在工場の中での騒音、粉じんの問題が顕在化してきている。政府が本格的に対策に乗り出してきて、騒音や粉じんのを機械で測定し基準ができてきている。それに対し設備投資が必要になり、今年のある期限までに基準値以下にするようにという政府からの通達も来ている。各社、これから労働環境の改善のためのコストがかさんでいくと思われる。



中国でも徐々に魅力のない石材業界になっている。アモイの土地の値段は上がっている(中国では北京、上海、深センに続き4番目に高いといわれている。)ので、中国の石材商社の人は給料に対して物価が高いので経営者も従業員も困っている。





  


2017年03月19日 Posted by 福太郎 at 00:29Comments(0)中国

情報交換会より④ 庵治石の話からトランプさんの話までいろいろ。(^^)/



この1年間で閉鎖した庵治の採石場はない。大丁場の中で1社休止している。中目を採掘していた1箇所が売りに出て、ある加工業者が買ったという噂が出ている。庵治石の捨て石は公共工事などで非常に忙しい。

滝根みかげは捨て石の仕事で富岡町での話が来ている。
採石業務管理者の資格試験が毎年行なわれているが、福島と宮城からの受験者が突出して多い。200人以上。他県は普通は20人前後。土砂を掘る採石業者が多く受験していると思われる。このデータからしてまだまだ東北の土木の復興需要があることがわかる。



ここ10年の輸入データで推測すると4割ぐらい建墓数が減っている。今年はさらに10%は減るのではないかと思う。新規の墓石の仕事が減り、卸業者は厳しい。トランプさんと習近平さんの動きによって、今後の関税がどれぐらいになるのか。アメリカの政策によってはいろんな中国の工場が厳しくなり労働者が失業する。アメリカと中国の全体的な経済の動向がわからないと日本の状況もわからない。
中国はここ2、3年は他業界も景気が良くなかったため工員の給料はあまり上がらなかったようだが今年はどうなっていくのかまだよくわからない。



去年の日中交流会では、なぜ日本から中国への注文が減ったのか、ということをいろんなデータを交えて話してきた。ただこれといった一つの要因によってお墓の需要が減っているのではなく複合的な要因によってこのようになっていると推測されるということだった。両国の情報を共有し、また親睦を深めるということにおいては良かったがなかなか建設的な話が出なかったのでこれからどうして進めてゆけば良いのか今後に向けて課題が残った。今年の展示会では今後の交流会をどうしていけばよくなるか、中国の皆様に相談をしてきたいと思っている。

去年のアモイ展示会を見たところ、建築の最大手と呼ばれている会社のブースが前年とほぼ同じ展示物とレイアウトだった。何年かぶりに来ている人にはわからないが連続で見るとわかる。中国国内の建築仕事の景気が良くないと推測される。また今年こそ出展業者が減るのではないかと噂されている。
展示会場の2階は小さいブースが沢山あるが、そこは以前はアモイの商社を通じて全国の産地の石材の展示という構図だったが去年は厦門の商社を介せず産地の業者が直接出展していると頃が激増していたようだ。

#614は完全に採石場が止まって在庫で対応している状況。もしかしたら多少盗掘しているかもしれないが供給は非常に少ないと思う。
#623は完全に停まってからしばらくは採石場の付近で果てしなく広い原石在庫があったが今はかなり減っている。あとは各工場でどのぐらい在庫しているかがわからないが、あと数年でなくなると思う。



  


2017年03月04日 Posted by 福太郎 at 00:47Comments(0)その他

情報交換会より③ 滝根みかげ、茨城、岡崎、大島石などの情報です。



滝根みかげの採石場は、状況は順調。また石がかなり斜めに割れやすい石なので有効利用をするために基本的にはワイヤーソーで採掘しているがここ数年では中国製のワイヤーや穴あけの刃を積極的に試しながら使っている。



真壁小目:A社は石はよくでている。B社は少し採掘が少なくなっている。C社は今までに無く良いところにあたっておりで良い石が沢山出ている。 
稲田:A社はある仕事が忙しく、採掘作業が少し遅くなっている。B社は順調。よいところにあたっている。
やさとみかげ:順調。



愛知、岐阜、三重など中部地方では全体的には20~25%程墓石の仕事が減っているように感じる。2、3件の字彫り業者に聞いたところ、3割ぐらい減っているようだ。名古屋、岡崎、豊田の都市部の公営霊園が売れていない。取引先の15%ぐらいは前期よりプラス。中には国産材を積極的にすすめ、客単価を上げて売り上げを保っている業者さんもある。団地内の石材店さんがじょじょに2代目、3代目と世代交代が進み、世代交代が難しい業者さんが廃業するケースが増えてきている。加工する業者の減少に伴い地元の採石場も出荷が減り縮小傾向。地元の小売り業者さんも少しでも高級なものをすすめたい機運が高まり、日本材での引き合いは少しずつではあるが増えている。去年ぐらいから地元の石以外の石材も岡崎工場で加工をしている。花沢、牛岩、吉祥、足助あらめ、まだ岡崎の石があるのでまたすすめていただきたい。
団地内でも一般住宅が増えてきた。騒音で苦情を受けることもある。「通学路」の看板もできてしまった。



大島の採石場は大きく分けて1等、2等、カレイの3地域あり、約30件弱の採石業者がある。去年のうるう年の影響で注文は減っていた。
大島石のランク、原石価格で様々あり、以前はどのランクの石もまんべんなく売れていた。数年前から中間の値段のものが極端に売れなくなり、特級クラスの石か安いクラスの石が売れ、2極化しているように感じている。全体的に売れなくなっている状況を受け、価格が下がっている採石場が一部あり、加工業者、中国の商社が原石を在庫するのがリスクになってきており各社在庫を減らす傾向。それによって採石業者も売れ行きが厳しい状況。昨年は1社閉鎖しており、この状況が続けばほかにもこのようなことが起こるかもと危惧している。本来墓石に使えない材料を中国の商社などが破格の値段で仕入れそれが製品となり出回っている。その影響で関西の大島石市場も混沌としている。
北木:中目で1社瀬戸赤で1社採石している。量は少ないが需要、供給が安定している。
万成:2社採石しており、昨年春、土砂崩れがあり1社は採掘が止まって、在庫で対応していると聞いている。この石は関東で売れ、霊園で国産材を積極的に進める中で西の石はほぼ万成ばかり注文いただいている。
備中青:少量で供給している。

  


2017年03月02日 Posted by 福太郎 at 12:25Comments(0)課外活動